地図が変わる?「メルカトル図法やめて」
【けさ知っておきたいNEWS】
テレビ朝日グッド!モーニング「けさ知っておきたいNEWS」のコーナーで解説されたNEWS内容をご紹介しています。
この解説のあと「けさ知っておきたいNEWS検定」が出題されます。
国連がメルカトル図法の見直しを採択
先週末の国連総会で、長年使われてきたメルカトル図法に代わる地図の使用を推奨する決議案が採択されました。
メルカトル図法は1569年、戦国時代にあたる大航海時代にヨーロッパの地理学者メルカトルが発表した地図で、緯線と経線が直角に交わることで船の進行方向を正確に把握できるという特徴がありました。現
代でも地図アプリのベースに使われており、私たちにとって最もなじみ深い世界地図です。
しかしこの地図には大きな問題があります。
赤道から南北に離れるほど面積が実際より大きく表示されるという特性があり、例えばグリーンランドとアフリカ大陸が同じくらいの大きさに見えますが、実際にはアフリカ大陸の方が14倍も広いのです。
本来のアフリカ大陸の中には中国・インド・日本列島がすっぽり収まってしまうほどの広さがあります。
アフリカ諸国が主導、過小評価に抗議
今回の決議案を主導したのはアフリカ諸国です。
メルカトル図法ではアフリカ大陸が実際よりもはるかに小さく見えてしまうため、「政策などでアフリカが過小評価される要因になっている」と訴えてきました。
実際にアフリカ諸国は「本当のアフリカの大きさ」を示したPRを積極的に行っており、正確な面積比率で描かれた地図を世界標準にしたいという強い思いが今回の決議につながっています。
国連が推奨するのが2018年に考案された「イコ-ルアース図法」です。
歴史は浅いものの国の面積比率が正確で、メルカトル図法と見比べるとアフリカとグリーンランドの大きさの差が一目瞭然です。
ただし地球の丸みを平面に表現する関係で、端の方の形がやや斜めに歪むという特徴もあります。
日本の教科書への影響は限定的
今回の決議でメルカトル図法が禁止されるわけではなく、あくまで推奨の変更です。
社会科の教科書を出版する帝国書院の担当者によると、実はすでに教科書ではメルカトル図法はほとんど使われていないということです。
地図は面積・方角・距離など何を重視するかによって使う図法が変わるもので、目的に応じた使い分けが大切という考え方が現場ではすでに定着しているようです。
日本の教育現場での大きな変化はないとみられていますが、世界の「見え方」が変わることで、アフリカをはじめとする途上国への認識や評価が変化していく可能性はあるかもしれません。
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