ドル覇権に対抗 人民元の拡大狙う中国
【けさ知っておきたいNEWS】
テレビ朝日グッド!モーニング「けさ知っておきたいNEWS」のコーナーで解説されたNEWS内容をご紹介しています。
この解説のあと「けさ知っておきたいNEWS検定」が出題されます。
SCO開発銀行が設立準備へ
中国とロシアが主導する上海協力機構(SCO)がビシケク宣言を採択して閉幕し、その中で中国が提唱するSCO開発銀行の設立準備が進んでいることが強調されました。
SCOは2001年に設立され、中国・ロシア・インド・イラン・ベラルーシなど現在10カ国が加盟しています。
加盟国の人口を合わせると世界の約4割にあたる34億人、GDPの合計は世界の4分の1にもなります。
アメリカと対立関係にある国も多く含まれており、西側諸国とは異なる経済圏を形成しつつある組織です。
SCO開発銀行はまだ準備段階ですが、加盟国のインフラ整備などに融資を行う仕組みで、中国が主導して進めています。
グローバル経済に詳しい専門家は「中国の狙いは人民元での取引を世界で増やすことではないか」と指摘しています。
人民元の国際シェアは5位
ドルとの大きな差
国と国の貿易取引で使われる通貨のシェアを見ると、アメリカドルが半分以上を占める圧倒的な1位で、2位ユーロ、3位英ポンド、4位日本円、5位が人民元という順位です。
中国は世界GDPの2位でありながら、通貨の国際シェアでは5位にとどまっており、経済力と通貨の影響力の間に大きな乖離があります。
プーチン大統領は今回の会議で「一方的な優位性のために経済手段を武器として利用する国々の金融システムから独立すべきだ」と述べており、ドルやユーロからの脱却を訴えました。
中国とロシアは、アメリカと対立する国々を仲間に引き込みながら人民元の輪を広げていく戦略を描いているとみられます。
ドル脱却の狙いは
制裁回避と情報遮断
なぜそこまでドルから脱却したいのでしょうか。
最大の理由は経済制裁への対応です。
アメリカがロシアや中国に経済制裁をかけると、ドルの決済システムから締め出されることになります。
しかし人民元のシェアが広がれば、人民元で貿易を続けることができるため制裁の影響を受けにくくなります。
さらに人民元経済圏内であればお金の流れをアメリカに把握されないため、軍事・安全保障上の利点もあるということです。
専門家は「将来的には中国・ロシアを中心とした国々と西側諸国の二分化がますます進む可能性がある」と指摘しています。
SCO開発銀行の設立はその象徴的な一歩であり、ドルを基軸とした現在の国際金融秩序に対する挑戦が本格化しつつあります。
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