円高の流れは続く? 理想の為替レートは
【けさ知っておきたいNEWS】
テレビ朝日グッド!モーニング「けさ知っておきたいNEWS」のコーナーで解説されたNEWS内容をご紹介しています。
この解説のあと「けさ知っておきたいNEWS検定」が出題されます。
円高が加速
1か月で11円以上の変動
外国為替市場で急激な円高が進んでいます。
7月下旬には164円目前という円安水準だったものが、日米による協調介入などをきっかけに潮目が変わり、わずか1か月で11円以上円高が進んで一時152円台をつけました。
この急激な変動は企業経営にも直接影響を及ぼしています。
海外から原材料や製品を輸入して国内で販売するニトリホールディングスは円高の恩恵を受けて株価が上昇した一方、海外輸出が多いトヨタやホンダなどの自動車メーカーは業績が下振れするという懸念から株価が軒並み下落しています。
円高と円安では笑う企業と泣く企業がまったく異なるという構図が改めて浮き彫りになっています。
円高の背景にある米国の二つの働きかけ
グローバル経済に詳しい野村総合研究所 エグゼクティブ・エコノミストの木内登英さんによると、円高が進んでいる理由はアメリカから日本への2つの働きかけにあるということです。
1つ目は、日銀への利上げへの働きかけです。
ベッセント財務長官は円安の要因として日銀の利上げの遅れを指摘し、5月には片山財務大臣に対して「なぜ日銀に独立性が与えられていないのか」と発言したとニューヨークタイムズが報じました。
こうした圧力を受けて日銀が自由に利上げできる環境に変わっていったと木内さんは分析しています。実際に先週、日銀の高田審議委員が「0.25%の利上げ幅にとらわれない」と踏み込んだ発言をしており、来週の金融政策決定会合でも0.25%の利上げが行われるとの見方が圧倒的多数を占めています。
2つ目は財政政策への働きかけです。
高市総理が掲げる積極財政に対してアメリカが疑念を呈しており、積極財政が円の価値を下げてきた要因だとして修正を促したことも円高転換の一因になっているとみられています。
理想の為替レートは
120〜130円台
企業が望む為替水準についての調査では、今年6月時点で平均136.8円という結果が出ています。
現在の152円台と比べてもまだ円高余地があることを示しています。
さらに木内さんが理想とするレートは120〜130円程度で、日米の物価水準などを考慮するとこのくらいが適正だということです。
今後の見通しとしては、高市総理が積極財政を軌道修正すれば140円台が定着する可能性があり、その後4〜5年かけて120〜130円台まで円高が進んでいくのではないかというのが木内さんの見立てです。
急激な円高・円安は企業経営を直撃するだけに、為替の安定と適正水準への緩やかな移行が求められています。
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