岸田文雄首相は9日から予定していた中央アジア歴訪を急遽中止した。
政府は南海トラフ巨大地震(巨大地震警報)への備えを優先せざるを得なかったが、9月に予定されている自民党総裁選への影響も避ける思惑もあったとみられる。異例の「直前中止」に政府内に混乱が生じた。
首相は長崎市内での記者会見で、訪問中止の理由について「念のため、1週間程度日本に滞在し、政府の対応や情報発信を徹底する必要があると判断した」と述べた。
当初は12日までカザフスタン、ウズベキスタン、モンゴルを訪問する予定だった。長崎平和記念式典に出席した後、午後3時ごろ長崎空港を出発する予定だった。
しかし、8日午後、日向灘で最大震度6弱の地震が発生。気象庁が南海トラフ地震に関する初の緊急情報を発表すると事態は一変。首相は視察続行の判断を迫られた。
首相は8日夕時点で記者団に「適切に判断したい」と述べるにとどまった。自民党幹部には電話で長崎滞在中に判断すると伝えた。
(わずかに)
faカレンダー8/10(土) 7:05
faチェーン