“超貴重物質”確認
南鳥島沖レアアース
【けさ知っておきたいNEWS】
グッド!モーニング「けさ知っておきたいNEWS」のコーナーで解説されたNEWS内容をご紹介しています。
この解説のあと「けさ知っておきたいNEWS検定」が出題されます。
南鳥島沖のレアアース泥
分析結果は「相当な好材料」
東京都心からおよそ2000㎞離れた小笠原諸島・南鳥島沖の海底から引き上げられたレアアース泥の分析結果が発表されました。
今年2月、地球深部探査船「地球」が水深約5600mの海底から試験的に掘削・引き上げた泥を分析したもので、多くの種類のレアアースが確認されました。
特に注目されるのが「中重レアアース」と呼ばれる種類で、これはほとんど中国でしか採取できないとされていたものです。
今回の泥の中にこれが半数以上含まれていたことは、専門家から「相当な好材料」と高く評価されています。
中でも最も多く含まれていたのが「イットリウム」で、全体の約3割を占めていました。
イットリウムはLEDをはじめ幅広い製品に使われる素材で、中国が昨年4月にレアアースの輸出規制を始めて以来、価格がおよそ140倍にも跳ね上がったという経緯があります。
EVのモーターやスマートフォン、パソコンなどに使われる素材も含まれており、日本の産業にとって戦略的に極めて重要な資源が眠っていることが示された形です。
世界初の深海採掘技術を実証
今回の試験では、分析結果だけでなく採掘技術の面でも大きな成果がありました。水深5600mという富士山の高さをはるかに超える深さから連続的にレアアース泥を引き上げるという世界初の採掘技術が実証されたのです。
作業は探査船から1本10mほどのパイプをおよそ600本つなげて海底まで下ろし、先端に装着した装置で泥を吸い上げるというものです。
天候の影響もあってパイプを下ろすだけで12日間かかったといいます。
レアアースは海底で硬く固まっているため、細かく砕いて水で滑らかにしながら引き上げる作業が必要で、3日間かけて回収できた泥は約50トンでした。
採算性の壁も 実用化は可能
課題は採算性です。
経済産業省が採算の目安としているのは1日あたり3500トンの採掘規模で、今回3日間で50トンという実績と比べると、実に200倍の規模が求められます。
来年2月からは本格的な実証試験を開始する予定で、まず南鳥島に脱水処理施設を建設し、現地で泥を脱水してから本土に持ち帰るという工程を確立していく計画です。
日経新聞によると、必要な投資額は約3400億円にのぼるとみられており、採算性が不透明な段階でこれだけの大規模投資を行うことへの懸念の声も少なくありません。
ただし、海洋研究開発機構は「本土から2000㎞、水深5600mという不利な条件ではあるが、実用化は可能だ」と自信を示しており、中国依存からの脱却に向けた国家的プロジェクトとして今後の進展に注目が集まっています。
NEWS解説
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