・2021年9月、北海道苫小牧市の交差点で白バイと衝突し警察官を死亡させたとして、傷害致死罪に問われたトラック運転手の公判が20日午後、検察側が懲役1年2か月の求刑で結審した。判決は8月29日に言い渡される。
起訴状などによると、被告の砂川市の無職、谷口聡被告(56)は2021年9月13日午前10時30分ごろ、苫小牧市柏原の県道で、信号のないT字路を運転中の大型トラックで右折しようとし、反対車線を直進してきた白バイと衝突したとして、過失運転致死の罪に問われている。被告は白バイに乗っていた男性警察官(当時32歳)を死亡させたとして、過失運転致死の罪に問われている。
この事故について、検察は昨年3月に谷口被告人を不起訴処分としたが、検察審査会に申し立てがあったことを受けて再捜査が行われ、昨年5月8日に身柄を拘束しないまま起訴された。
これまでの裁判で、弁護側と被告側は「時速120キロで走行するバイクの接近を予見して避けることは不可能で、被告側に過失はない」などとして無罪を主張してきた。
これに対し検察側は「当時、白バイは赤色灯を点灯して時速118キロで巡回していたが、トラックを見ると時速88キロまで減速した。トラックは右折前に対向車線に停車していた車の内側を回ろうとし、安全確認を怠ったことが事故につながった」と指摘した。
その後、北海道警が事故防止のため白バイの最高速度を時速100キロに制限するよう通達を出していたことが明らかになった。
検察側は、白バイが時速118キロで走行していたのは巡回中のため法律上問題ないと主張しているが、白バイが規定の速度より20キロも速い速度で走行するほどの緊急性があったかどうかについては説明していない。
(わずかに)
faカレンダー6月20日(木)15:32
faチェーン