・「『田代ダム案』については、流域市町の支持が得られており、静岡県としてもいずれは認めざるを得ないでしょう。ただ、川勝知事はリニアの反対理由を『水』から『土』へと移しつつあります。
今年6月、JR東海が東電との具体的な協議に入った直後、川勝知事は会見でリニア工事について『大きいのは水と発生土の問題だ』『計画されている発生土の置き場は国土交通省の資料で深層崩壊が懸念されていたり、県の盛り土条例に抵触するなど、きわめて厳しい』と発言。8月に開かれた静岡県の専門部会でも、1年ぶりに土砂の置き場が議題になりました」(週刊誌記者)
「深層崩壊」は大雨や地震が原因で、表土のみならず岩盤までも崩壊するがけ崩れの一種。
リニアの静岡工区で発生する残土は、東京ドーム約3個分にあたる約370万立方メートルで、JR東海は、残土の大半の置き場を静岡市北部山中の「燕(ツバクロ)沢」とする予定だ。
「川勝知事が懸念を示す『深層崩壊』ですが、それに対しJR東海はシミュレーション結果を提示しています。ツバクロ付近で深層崩壊が起きた場合、約7キロ離れた最寄りの山小屋にも土石流の被害は及ばないというものです。この周囲に人家はなく、最寄りの人家はさらに離れた場所です。
元国土交通省の官僚で土木の専門家でもある難波喬司・静岡市長も、ツバクロを残土置き場の候補地とすることに『否定する理由はない』と川勝知事の姿勢を批判しています」(同前)
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